近年よく耳にするようになったネット証券ですが、投資経験のない人はあまり知らないかもしれません。ネット証券は便利で手軽に投資できるため、投資の初心者にこそおすすめです。しかし、ネット証券会社の選び方を間違えてしまうと、せっかくのメリットがあまり感じられなくなるので注意が必要です。
この記事では、初心者におすすめのネット証券会社を5つご紹介します。ネット証券のメリットやデメリット、店舗証券との違いも分かりやすく説明します。
ご自身に合ったネット証券会社を見つけて、お金を効率的に増やしていきましょう。
今すぐおすすめランキングが見たい方は、下のボタンを押してください。
【初心者向け】ネット証券とは
証券会社では株の売買を行っています。ネット証券とは実店舗を持たずにインターネット上のみで取引を行う証券会社です。ネット証券とは反対に、実店舗を持った証券会社は「店舗証券」と呼びます。ここでは、店舗証券との違いや口座開設のやり方について確認していきます。
店舗証券との違い
ネット証券は店舗証券と違い、オンラインで取引ができるため店舗に出向く必要がありません。また、店舗がないことで人件費が抑えられるため、取引手数料が安いことも大きなメリットです。忙しくてなかなか店舗に行けない人や手数料を安く抑えたい人におすすめです。
しかし、ネット証券では店舗証券のように担当者はつかないので売買の判断はすべて自分で行います。担当者に相談をしながら資産運用を行いたい人には、店舗証券の方が適していると言えます。
口座開設のやり方5ステップ
一般的にネット証券の口座開設は、主に以下の5つのステップで行います。
- 証券会社のホームページから口座開設の申し込みをする
- 勤務先情報や取引用の金融機関などの情報を入力する
- 本人確認書類をアップロードする
- 証券会社からの書類を受け取る
- 口座番号を確認して初回ログイン・取引開始
基本的な手続きはすべてオンラインで完結し、最後にIDやパスワード、口座番号などが記載された書類が郵送で届くという流れが一般的です。口座開設までの期間は、最短で当日~1週間ですが証券会社によって異なります。
基本的な申し込み手順と合わせて、口座開設に必要なものを確認しておきましょう。一般的にネット証券の口座開設には以下の3つが必要です。
- マイナンバー確認書類
- 本人確認書類(運転免許証・パスポートなど)
- 金融機関口座の情報
金融機関口座の情報は、株式の配当金の受け取りなどに利用します。これらの書類の提出方法は証券会社によって異なりますが、所定のフォームにアップロード・Eメール・書面のいずれかで提出するケースが多いです。また、証券会社や書類の提出方法によっては印鑑が必要になるケースがあります。
「ネット証券の口座解説までの流れとは?必要書類や日数も徹底解説!」ではネット証券の口座開設について解説しています。詳しく知りたい人はぜひご覧ください。
初心者におすすめのネット証券会社5選を徹底比較!
ネット証券会社は数が多いため、どの会社で口座開設するかを決めるのは初心者にはなかなか難しいものです。ここでは、初心者に特におすすめしたいネット証券会社を5つご紹介します。各社の特徴を理解して、自分に合ったネット証券会社を選びましょう。
①SBI証券|国内株式個人取引シェアトップ
引用元:SBI証券公式HP
口座数 | 550万口座以上(2020年9月末時点) |
現物取引売買手数料
(税込) |
【スタンダードプラン(1注文制)】
~5万円:55円 ~10万円:99円 ~20万円:115円 ~50万円:275円 ~100万円:535円 ~150万円:640円 ~3,000万円:1,013円 3,000万円~:1,070円 【アクティブプラン(1日定額制)】 ~100万円:0円 以降100万円ごとに:440円 |
NISA | 〇 |
つみたてNISA | 〇 |
投資信託 | 2,680本(2020年10月7日時点) |
外国株 | 米国・中国・韓国・ ロシアなど9か国 |
ポイント投資 | Tポイント
(投資信託の買付に利用可能) |
SBI証券は、国内株式個人取引シェアトップの証券会社です。信頼性が高く、大切な資産を安心して預けられます。
売買手数料が安く、1株から取引できるミニ株や外国株・債券・FX・CFD・先物取引など、取り扱っている商品が豊富です。特に、外国株は9か国と業界内でも最多クラスを取り扱っているため、豊富な選択肢から投資先を選べます。
SBI証券では投資に関するオンラインセミナーを頻繁に開催しています。投資をしっかりと勉強したい人にもおすすめなので、下記よりぜひ口座開設してみてください。
②楽天証券|楽天ポイントが使える
引用元:楽天証券HP
口座数 | 500万口座以上(2020年12月時点) |
現物取引売買手数料
(税込) |
【超割コース(1注文制)】
~5万円:55円 ~10万円:99円 ~20万円:115円 ~50万円:275円 ~100万円:535円 ~150万円:640円 ~3,000万円:1,013円 3,000万円~:1,070円 【いちにち定額コース(1日定額制)】 ~100万円:0円 ~200万円:2,200円 ~300万円:3,300円 以降100万円増えるごとに1,100円を加算 |
NISA | 〇 |
つみたてNISA | 〇 |
投資信託 | 2,702本(2021年3月8日時点) |
外国株 | 米国・中国・アジアなど6か国 |
ポイント投資 | 楽天ポイント
(現物国内株式・投資信託などに利用可能) |
楽天証券は楽天ポイントを使って投資できることが大きな特徴です。国内株式や投資信託の買付、NISA口座などで楽天ポイントを利用できます。株取引などの取引手数料や楽天カードでの投資積立によっても楽天ポイントが貯まります。
また、「マーケットスピードⅡ」などの高性能取引ツールを導入していることも楽天証券の人気の理由です。スマホアプリの機能も充実しているので、情報収集に大いに役立ちます。
さらに、楽天銀行と連携すれば普通預金の金利が0.1%になるなど、投資以外の部分でもメリットがあります。楽天のサービスをよく利用する人はお得に投資できるので、下記よりぜひ口座を開設してみてください。
③LINE(ライン)証券|LINEアプリから使える
引用元:LINE証券公式HP
口座数 | 50万口座以上(2021年2月時点) |
現物取引売買手数料
(税込) |
買い
0円 売り ~5万円:99円 ~10万円:176円 ~20万円:198円 ~50万円:484円 ~100万円:869円 ~150万円:1,056円 ~3,000万円:1,661円 3,000万円~:1,771円 |
NISA | × |
つみたてNISA | × |
投資信託 | 30銘柄(2021年2月15日時点) |
外国株 | × |
ポイント投資 | LINEポイント
(入金に充当すれば全商品に利用可能) |
【キャンペーン実施中】
キャンペーンに参加で最大4000円相当キャッシュバック
LINE証券はSNSアプリのLINEが運営する証券会社です。現物取引では、買いの手数料が0円という破格の設定です。NISAやつみたてNISAは取り扱っていませんが、LINEアプリから簡単に利用できるため投資を身近に感じられるでしょう。
また、数百円からの少額投資やLINEポイントを使っての投資ができるため、初心者でも投資額を抑えて安心してはじめることができます。投資できる銘柄は他社と比較すると少ないですが、プロが厳選しているので信頼度が高く安心です。下記よりぜひLINE証券の口座を開設してみてください。
④松井証券|取引にかかる手数料の安さが魅力
引用元:松井証券公式HP
口座数 | 130万口座以上(2021年2月末時点) |
現物取引売買手数料
(税込) |
【ボックスレート(1日定額制)】
~50万円:0円 ~100万円:1,100円 ~200万円:2,200円 ~1億円:100万円ごとに1,100円を加算 1億円~:110,000円 |
NISA | 〇 |
つみたてNISA | 〇 |
投資信託 | 1,183本(2019年11月29日時点) |
外国株 | ×(外国証券取引兼累積投資口座の開設が必要) |
ポイント投資 | 松井証券ポイント
(投資信託の買付もしくはギフト券などと交換可能) |
松井証券は、日本で初めてインターネット証券に本格参入した企業です。この記事で紹介している他の4社とは違い、売買手数料は1日定額制となっています。1日あたりの約定金額50万円以下の取引は売買手数料が無料など、取引にかかる手数料の安さが魅力です。
高性能なチャット分析ツールや取引ツールだけではなく、資金計画のシミュレーターも提供しています。老舗ならではの多角的なサポートによって、安心して投資を行うことができるので、下記よりぜひ口座開設してみてください。
⑤マネックス証券|ロボアドバイザーに運用を任せられる
引用元:マネックス証券公式HP
口座数 | 192万口座以上(2021年2月末時点) |
現物取引売買手数料
(税込) |
【取引毎手数料コース(1約定制)】
~10万円:110円 ~20万円:198円 ~30万円:275円 ~40万円:385円 ~50万円:495円 ~100万円:1,100円(成行注文) 100万円~:約定金額の0.11%(成行注文) 【一日定額手数料コース】 ~100万円:550円 100万~:300万円ごとに2,750円 300万円を1ボックスとして月間利用ボックス数が21回目からは2,475円・121回目からは1,815円 |
NISA | 〇 |
つみたてNISA | 〇 |
投資信託 | 1,177本(2021年2月時点) |
外国株 | 米国・中国 |
ポイント投資 | マネックスポイント
(株式手数料・仮想通貨・他ポイントに交換可能) |
マネックス証券は、特に米国株取引をしたい人におすすめの証券会社です。米国株銘柄数は4,000超と業界トップクラスの多さで、売買手数料も約定金額の0.45%とリーズナブルです。逆に、国内株の売買手数料は高額なので注意しましょう。
また、マネックス証券では資産を自動運用してくれる「ロボアドバイザー(ON COMPASS)」を提供しています。「ON COMPASS」はリスク管理にこだわったおまかせ運用サービスです。質問に答えるだけで最適な運用プランを提案してくれます。
投資の運用プランについてアドバイスを受けたい人におすすめなので、ぜひ下記よりマネックス証券の口座を開設してみてください。
ネット証券のメリット3選
ここまで投資初心者におすすめの証券会社5社を紹介しましたが、そもそもネット証券にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ネット証券には共通して以下のようなメリットがあります。
- 手数料が安い
- データが集めやすい
- 手軽で簡単に取引できる
ネット証券の3つのメリットを順番に見ていきましょう。
手数料が安い
ネット証券の大きなメリットは手数料の安さです。一般的に、株を売買する際には売買手数料がかかりますが、その金額は証券会社によってさまざまです。今回紹介した5社では約定金額50万円までであれば手数料0円~数百円で取引できます(1約定プランの場合)。
証券会社 | ※1約定金額別 売買手数料(1約定プランの場合 単位:円・税込) | |||
10万円 | 20万円 | 50万円 | 100万円 | |
SBI証券 | 99 | 115 | 275 | 535 |
楽天証券 | 99 | 115 | 275 | 535 |
LINE証券(※2) | 88 | 99 | 242 | 435 |
松井証券(※3) | 0 | 0 | 0 | 1,100 |
マネックス証券 | 110 | 198 | 495 | 1,100 |
※1 約定は取引が成立すること
※2 LINE証券は買付時無料・売却時のみ手数料が発生するため、比較用に売却時の売買手数料×1/2を掲載(小数点以下は四捨五入)
※3 松井証券は1日定額制プランのみのため、1日定額制プランの金額を掲載
参考までに、店舗証券である業界最大手の野村證券では、約定代金20万円以下で2,860円かかります(本・支店の取引口座の場合)。店舗証券と比較すると、ネット証券はとてもリーズナブルな価格設定です。
データが集めやすい
ネット証券は、投資をする上で役立つ多くのデータをネット上で公開しています。各銘柄の財務データやニュース、リアルタイムの株価情報など、投資の計画を立てるのに重要な情報を多く得ることが可能です。
情報の配信方法も各社によりさまざまな工夫がされています。各社独自のアプリやツールでデータを分かりやすく提供しているため、初心者からベテランまで自分の知りたい情報に簡単にアクセスできて便利です。
手軽で簡単に取引できる
ネット証券の魅力は、オンラインで株などの取引が簡単に行えることです。スマートフォンやタブレットからでも注文できるため、休憩時間や家事の合間などに手軽に利用することができます。
場所や時間に縛られずに自分のタイミングで注文を出せるのは、店舗証券にはない大きなメリットです。
ネット証券の2つのデメリット
ネット証券はメリットが多くありますが、デメリットもあります。代表的なのは以下の2つです。
- 自己判断・自己責任
- 回線トラブルのリスク
順番に確認していきましょう。
自己判断・自己責任
店舗証券であれば、担当者から資産運用のアドバイスを受けられますが、ネット証券にはそういった制度はありません。ネット証券での取引は基本的に自己判断・自己責任となります。自分で投資判断を行うためには投資の勉強が必須です。
投資にはリスクがつきものですが、はじめての投資では特に不安を感じるかもしれません。はじめは少額投資やポイント投資から始めてみましょう。実際の取引の中で勉強しながら少しずつ投資額を増やしていくと、投資に対する不安が軽減します。
回線トラブルのリスク
ネット証券はオンラインでの取引なので、回線トラブルなどで取引のタイミングを逃す可能性があります。可能性は低いですが、証券会社のシステムダウンなどで取引ができなくなるリスクもあります。
回線トラブルではありませんが、操作ミスなどによる取引の誤りにも十分に注意しましょう。
まとめ:ネット証券で投資デビューしよう
手数料が安く自分のタイミングで取引できるネット証券は、初心者におすすめです。慣れない投資は不安に感じるかもしれません。
しかし、ネット証券ならではの少額投資やポイント投資を利用すれば、リスクを軽減することができます。ネット証券で投資デビューして、少しずつ着実に資産を増やしていきましょう。
ネット証券を活用すれば自宅で気軽に投資に取り組めます。この記事の中でも特におすすめの3社は、いずれもお手軽に投資をスタートできます。少額投資も可能なので、まずは無料で口座開設をしてみましょう。